天ぷらも食べたよ

イヤホン買いに出かけた日の後半の話。
私は目ざとく見つけていた。イヤホンを売っている電気屋と同じビルに、「カジュアル天ぷら」なる店があるのを。

最近天ぷら食べたい気持ちがめちゃくちゃあって。天丼でも天ぷら弁当でもない、ちゃんとした天ぷら。けど、齢三十五を越え、ディナーで天ぷらを嗜もうにも、何千円もするコースの量を食べて胃もたれしない自信がなくなってきていた。

そんな中飛び込んできたカジュアル天ぷら。ランチもやってる。これは行くしかない!と飛び込んだ。
店はビルの最上階。河原町の観光客行き交う交差点が見下ろせて、なんとも景色がいい。
席に向かう途中には砂利の敷かれた小道が。ビル内だよな?「カジュアル」天ぷらなんだよな?

高級感に圧倒されながら席に通される。直前に団体客(多分インバウンド)が帰ったとかで、店はほぼ貸切だった。温かいほうじ茶を飲みつつ、天ぷら定食を待つ。天ぷらはすぐ来た。えび、いんげん、なす、まいたけ、あの白い魚は…鱈かな?
どれも柔らかく薄衣で、つゆをよく吸って美味しかった。1800円と、一人で食べる贅沢ランチとしては許容範囲だ。景観とサービス代も含んでこの値段はかなり安いと思う。

幸せだった。前回少し無茶をしてイオンモールに行ったのと同様、自分のためだけに外出するのがこんなに楽しい。これまでもこれからも、時間的物理的制約で、日中に好きな店に行ったり、好きなものを食べたりするのは難しい。このわずか一ヶ月ほどの間でしかできない贅沢な過ごし方。

子連れだし、喘息は治ってないし、メイクもせず服装も適当。完全に自由なわけではないし、100%おでかけ仕様にもできないのだけど。多少無理を押してでも自分のために自分のやりたいことを叶えてあげられるってすごい。

自己肯定感が上がるなって思う。外に出るのがめんどくさいとか、思ったほど楽しくないかもとか、体調がいまいちだとか言い訳して自分を楽しませるのを諦めるのは、自分を大切にしてないってことだと思う。体調と娯楽のどちらを優先した方がいいのか、自分の声をよく聞いて、AIの言う正論は無視して、やりたいことやるのがいいなって本当に思う。

あと少しのモラトリアム、思う存分楽しもう。